更新日:2026年3月30日
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発達障害のある方の活躍事例
発達障害
政策局
国・県・民間企業などが作成したデータをもとに、県の景気動向指数をチームで作っています。作業はデータ収集や入力、エクセルを使ったグラフ作成とそのメンテナンス、県の景気の山と谷の決定です。現在私は、担当業務の取りまとめ等を行う総括として、景気動向指数を構成する各指標の入れ替えなど見直しの業務等を担当しています。他県への照会や、大学の先生への相談など、外部との調整も行っています。
発達障害のため、コミュニケーション面で課題がある自分にとっては大きな挑戦ですが、同僚の皆さんの温かいサポートに支えられながら取り組んでいます。
特に印象に残っているのは、景気動向指数について相談できる学識経験者を自分で探し、アドバイザーとして委嘱できたことです。有識者の検討、委嘱内容を説明するための訪問、連絡調整、庶務、そして相談など、一連の流れを経験しました。
障害のため、複数の情報を同時に整理したり、口頭での説明を正確に聞き取りすることが得意ではないため、外部との調整や、対面での相談は特に緊張を伴います。
また、初対面の方とのコミュニケーションでは、相手の話すスピードや情報量にうまくついていけないことがあり、理解が追いつかないまま話が進んでしまう不安もあります。それでも、事前にメモを準備したり、必要な部分を文字で確認させていただくなど、周囲の方の協力と、自分なりの工夫で一つひとつ乗り越えることができました。この学識経験者と相談を重ね、県内の景気の山と谷の日付を定める景気基準日付の設定を行い、公表できた時には、大きな達成感がありました。この成果は周囲の職員の皆さんが温かく見守り、相談しやすい環境を作ってくださったおかげだと感じています。
自分の障害について話すことにためらいがなかったわけではありません。共有することで相手に気を遣わせてしまうのではないか、過剰な配慮を生むのではないかという懸念もありました。
それでも配属された当初に課員の皆さんにメールにて、
など、自分の苦手なことや必要な配慮、対策を共有したことで無理なく協力し合える範囲が広がりました。見落としやすい部分を周囲の方が補ってくださることもあり、安心して働けるようになったと感じています。(なお現在、県庁では「配慮事項共有シート」があり、自分の配慮してほしい事項等を文章化して上司、同僚と共有できる仕組みがあります。)
障害特性上、口頭での説明や聞き取りに困難がありますが、庁内にはチャットツールがあるので口頭でのやり取りが難しい場面で大変助かっています。以前は口頭での報告や相談に苦手意識がありましたが、こういったツールのおかげで、周りの職員の方々ともコミュニケーションが取れるようになりました。また、事前にメールで配慮してほしいことを伝えていたこともあり、現在は安心して働けています。
最近では、障害のある職員同士が経験を共有するピアサポート的な取り組みもあり、業務上の工夫や悩みだけでなく、働くことへの安心感や展望も得られています。
仕事は「みんなでやるもの」。最近特にそう感じています。私たちは配慮を受けながら働いており、そのおかげで日々仕事ができています。そして、その配慮には必ず、誰かの時間や手間がかかっていることを心に留め、そのことへの、感謝を言葉にするよう心がけています。
例えば、資料のチェックをお願いする際には「自分でも確認しましたが、見落としがあるかもしれません。もう一度ご確認いただけますと大変助かります。」と添えるようにしています。また、修正の指摘を受けた際には「見ていただき本当に助かりました。」と言葉にして感謝を伝えるよう心がけています。
そして、日々の中で自分が力を発揮できる小さな場面を見つけていくこと、自分の得意なことで、周りの職員の方々に貢献できる場面があったら最大限に力を発揮すること。こうした積み重ねが、お互いの理解と信頼を育て、安心して働ける職場につながるのだと思います。
そのためにはまず、自分の得意なこと、苦手で助けてほしいことを「内観」して明確にすることが大切です。(今は生成AIも優秀なのでぜひ対話しながら自己分析してみてください。)
感謝の心を持った温かい人には、自然と温かい世界が開けていくのだと思います。いつか一緒に働ける日を心から楽しみにしています。
このページの所管所属は総務局 組織人材部人事課です。