1章 わたしたちの住んでいる神奈川県  1 自分の住んでいるところをさがそう  図の略語の説明 あい―――――――――――愛川町 あつ―――――――――――厚木市 あや―――――――――――綾瀬市 いせ―――――――――――伊勢原市 え――――――――――――海老名市 お――――――――――――大井町 おお―――――――――――大磯町 おだ―――――――――――小田原市 か――――――――――――開成町 かま―――――――――――鎌倉市 かわ―――――――――――川崎市 きよ―――――――――――清川村 さ――――――――――――寒川町 ざ――――――――――――座間市 さが―――――――――――相模原市 ず――――――――――――逗子市 ち――――――――――――茅ヶ崎市 な――――――――――――中井町 にの―――――――――――二宮町 は――――――――――――葉山町 はこね――――――――――箱根町 はだ―――――――――――秦野市 ひら―――――――――――平塚市 ふ――――――――――――藤沢市 ま――――――――――――松田町 まな―――――――――――真鶴町 みうら――――――――――三浦市 みなみ――――――――――南足柄市 や――――――――――――大和市 やまきた―――――――――山北町 ゆ――――――――――――湯河原町 よこ―――――――――――横須賀市 よこはま―――――――――横浜市  2 個性いろいろ33市町村  (1)川崎・横浜地域  川崎市  令和6年,川崎市は誕生から100年をむかえました。  昔は,東海道の宿場町や川崎大師の門前町として栄えました。工業がさかんな都市として有名で,京浜工業地帯の中心として日本の高度経済成長をささえてきました。げんざいは最先端のぎじゅつ開発に取り組む会社や研究所が数多く集まり,研究開発都市へと変化しています。  東京都との境を流れる多摩川ぞいや多摩丘陵にはゆたかな自然が残っていて,東京都や横浜市に近いことから住宅地としても発展してきました。  川崎駅前には大きな地下街やショッピングセンターがあり,休日などには多くの人でにぎわっています。  横浜市  1859年の開港以来,日本の窓口として発展してきました。横浜には,新聞,ガス灯など日本で初めて使われたものがたくさんあります。  横浜ベイブリッジ,中華街などの観光スポットがあるほか,みなとみらい21地区は「国際都市よこはま」とよばれていて,ホテル・国際会議場・美術館などのしせつが建てられ,アジア太平洋経済協力(APEC)(エイペック)の首脳会議やアフリカ開発会議(TICAD)(ティカッド)など,国際的な会議がたびたび行われています。げんざいは,国から「SDGs(エスディージーズ)未来都市」に選ばれ,環境,社会,経済のつながりを考えた発展をめざしています。  (2)三浦半島地域  横須賀市  三浦半島の中央にある,海に囲まれた,緑の多い自然ゆたかなところです。江戸時代にペリーが来航し,近代の幕開けの地となってからは,海軍関係の工場がつくられ,ドック(船の修理をするしせつ)や砲台跡などの戦前の建造物が日本遺産に認定されました。  今では,自動車などの機械工業をはじめとした工場や,情報通信産業などの研究しせつが多くあります。また, 平成13年に中核市(人口20万人以上で国から指定された市)となってからも住宅街や商業地として発展しています。  鎌倉市  今から約830年前に,源頼朝が武士中心の政治を始めたところで,約140年の間,日本の政治の中心として栄えました。今でも,たくさんのお寺や歴史的に重要なしせつが残っています。  明治時代からは,海水浴場や別荘地,観光地として開け,国際的にもその名が知られるようになりました。  鎌倉彫は,全国に知られた伝統工芸です。  逗子市  明治時代の中ごろ,横須賀線が通るようになってから,別荘地として開けました。おだやかな気候と美しい自然にめぐまれ,静かな住宅地として知られています。  また,沿岸漁業(陸に近いところで行われる漁)の漁港があり,海水浴場としてもにぎわっています。  三浦市  東・西・南と三方を海に囲まれているので,漁業がさかんです。城ヶ島と向かいあう三崎漁港は,遠洋漁業(遠くの漁場で行われる漁)の基地として有名です。  三浦半島の丘陵地や台地は,だいこん,キャベツなどの生産地としても知られています。冬でもあたたかく,海の自然にめぐまれ観光客もたくさんおとずれます。  葉山町  海と緑ゆたかな山々に囲まれた町です。明治時代になって御用邸など皇族の別荘ができてから,別荘や保養所,住宅がふえ,今では環境の良い住宅地となっています。  日本人がヨットを初めて使った町として知られ,マリンスポーツもさかんです。また,湘南国際村では国際交流や研修などのさまざまな活動が行われています。  (3)県央地域  相模原市  平成18年3月に津久井町,相模湖町と,平成19年3月に城山町,藤野町と合ぺいし,平成22年4月に県内で3つ目の政令指定都市となりました。昔は,養蚕がさかんでしたが,げんざいは,多くの工場が進出し,国内でも有数の内陸工業都市として発展してきました。  平成26年9月,リニア中央新幹線の駅が橋本駅の近くにつくられることが決まり,新しいまちづくりの期待が高まっています。「はやぶさ」で有名な宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究しせつもあります。市の西側は,県内で一番高い蛭ヶ岳などの丹沢山地や陣馬山などの山々に囲まれ緑がゆたかです。相模湖,津久井湖,宮ヶ瀬湖,奥相模湖など多くの湖があり,大事な飲料水として使われています。    大和市  相模原台地にあり,南北に細長く,ほとんど平らな都市です。鉄道が東西南北に走り,交通の便が良いので,住宅や商店などがふえました。緑を残すためにも公園整備が進められています。  厚木市  県の中央部にあり,丹沢の山々や相模川などゆたかな自然にめぐまれた都市です。古くから交通の中心地で,大山に向かう人の宿場町や物流の集まるところとして栄えました。東名高速道路,さがみ縦貫道路,新東名高速道路などが整備され,大企業の研究所や大学の研究機関などが多く進出しています。  また,鮎つりやハイキング,温泉,イチゴがりやナシがりなどさまざまな観光,鮎まつりや国際大道芸といったもよおしでもよく知られています。  海老名市  奈良時代には,相模の国の国分寺が建てられました。七重塔をもつ大きな建物であったことが明らかになっています。また,昔から米づくりや養蚕,畜産業がさかんでしたが,げんざいは花や野菜・果物の生産が中心です。鉄道や東名高速道路が開通し,交通の便が良いので,住宅や工場,倉庫がふえました。  3つの鉄道が通る海老名駅周辺には多くのショッピングセンターや高層マンションが立ち並び,市内外の人びとがおとずれ,にぎわっています。  座間市  相模平野の北の方にあり,昔は農業のさかんなところでした。小田急線,相模線などが通っているので,住宅がふえました。西部に相模川が流れ,米づくりが行われています。東部は,工場が多く,コンピュータなどの先進(ハイテク)産業もあります。  市の飲料水の約80パーセントが地下水でまかなわれ,地下水100パーセントのボトル缶「ざまみず」を作っています。夏はひまわりまつりが行われ,市外からもたくさんの人がおとずれています。  綾瀬市  神奈川県のほぼ中央にあり,カワセミ,ホタルが見られるなど自然がゆたかです。  農業では,トウモロコシやブロッコリーなどのさいばいがさかんです。工業では,綾瀬工業団地など4つの工業団地があります。市内には,製造業の中小企業が380ぐらいあり,「ものづくりのまち」となっています。東名高速道路の綾瀬スマートインターチェンジができ,毎日多くの人が利用しています。  市の約6分の1が航空基地となっています。  愛川町  相模川と中津川にはさまれたひょうたん形の町です。江戸時代からの歴史をもつ半原の撚糸業(生糸をねじり合わせて糸をつくる産業)は全国的に有名です。  中津の旧飛行場跡につくられた内陸工業団地は,緑が多く,環境の良いことが特ちょうの工業団地として知られています。  戦国時代には,北条氏と武田氏の間で三増合戦が行われました。  清川村  神奈川県の中で,唯一の村です。おむすび形をした村の大半は山林であり,自然の動植物の宝庫になっています。  また,水量の調節,水道用水のかくほなどのため,多目的ダムとして完成した宮ヶ瀬ダムは,首都圏で最も大きい水がめで,東京ドームの約100倍の大きさです。ダムの周辺では,マラソン大会やクリスマスのイルミネーションなど,さまざまなイベントが行われ,毎年,たくさんの人がおとずれます。  (4)湘南地域  平塚市  昔は,東海道の宿場町や相模川を利用した交通の中心地として栄えました。戦後,計画的なまちづくりが進められ,工業,商業が発展しました。農業もさかんで,米やきゅうりの生産量は県内トップクラスです。  また,湘南ひらつか七夕まつりは有名で,たくさんの人がおとずれます。湘南平からは相模湾をはじめ,富士山や丹沢山地,箱根の山々まで見わたすことができます。  藤沢市  昔は,遊行寺の門前町や,東海道の宿場町として栄えました。今では東海道線,小田急線などが走り,住宅,ショッピングセンター,工場などが多くあります。北部の農家では,野菜づくりや畜産などが行われており,果樹園も見られます。  江の島は観光地として有名で,特に海水浴には多くの人がおとずれます。  茅ヶ崎市  人気のサザンビーチは,夏の海水浴や花火大会には多くの人でにぎわいます。  約180年続いているお祭り「浜降祭」など,たくさんの海にまつわる行事があります。  海ぞいでは,ダムの上流からすなを運び入れ,すなはまのしん食(海の水の力で地面がけずられること)を防ぐための取組に努めています。  また,東海道線にそって,工場や住宅が建てられています。市の北部には,自然を生かした県立茅ケ崎里山公園があります。  秦野市  市の中心は丹沢山地を背にした盆地(周りを山で囲まれた低い土地)の中にあります。昔はたばこづくりがさかんでしたが,げんざいは,カーネーション,バラなどの花づくりや落花生,お茶のさいばいが行われています。高速道路のインターチェンジや4つの小田急線の駅があり,交通が便利なことから住宅がふえ,工業,商業もさかんです。自然にもめぐまれ,国定公園である丹沢山地への登山客のげんかん口となっています。  伊勢原市  神奈川県のほぼ中央に位置し,古くからの信仰の山「大山」を最高点に,その南東に自然ゆたかな土地が広がります。2万8千年前には人が住んでいたことがわかっており,文化財も多く残っています。昔から農業がさかんでナシやブドウなどの果物がさいばいされています。  市の東西を走る大きな道路ぞいに工場や住宅が集まっています。  寒川町  相模川の河口から上流約6kmにあり,南北に長く,おおむね平らな地形です。町の東部は相模野台地の南西部にあり,そのほかは相模川の流れによってできた低地(川が土やすなを運び平野になったもの)となっています。古くは米,大麦,小麦などの農業がさかんでしたが,最近は,スイートピーや野菜を中心とした温室での農業や,ナシなどのさいばいがさかんです。  寒川神社は,相模国一之宮として,全国から多くの参拝客がおとずれます。  大磯町  町は海ぞいに広がり,静かな住宅地となっています。町の北部には大磯丘陵が広がり,たくさんの横穴墓があります。平安時代の末には国府が置かれ,江戸時代には宿場町として栄えました。また,明治時代には,海水浴場が開かれ別荘地として栄えました。海岸で行われる火祭りの「大磯の左義長」は国指定の無形民俗文化財になっています。  二宮町  温だんな気候で長じゅ(長生き)の里として知られています。昔は,東海道の大磯と小田原の「間の宿」として栄え,げんざいは小田原厚木道路と西湘バイパスのインターチェンジやJR二宮駅などの交通環境にもめぐまれた住み良いコンパクトな町です。吾妻山公園からは相模湾をはじめ,丹沢,箱根,伊豆,富士山などが一望でき,海と山のゆたかな自然を感じることができます。  (5)県西地域  小田原市  昔は,城下町や東海道の宿場町として栄えました。今では,東海道線,新幹線,小田急線などの鉄道や大きな道路が通り,交通の便が良いので,商業,工業,観光がさかんです。県西地域の中心都市として発展しています。  小田原の名産としては,かまぼこ,ひもの,和菓子,梅ぼしのほかに,小田原漆器,寄木細工,木象嵌などの木製品,鋳物,小田原ちょうちんがあります。川東地区(鴨宮駅周辺)には,ショッピングセンターなどがあり,買い物客でにぎわっています。  南足柄市  神奈川県の西部にあり,森林がゆたかです。歴史が古く,約1200年前に足柄古道が整備され,金太郎伝説や大雄山最乗寺の天狗伝説などが伝わります。また,ゆたかな地下水を利用し,昭和の初めにフィルム工場が建設されました。さらに,令和の初めには南足柄市と箱根町を結ぶ「はこね金太郎ライン」が開通し,「道の駅足柄・金太郎のふるさと」の営業が開始されました。  丘陵地では,みかん,キウイフルーツ,お茶づくりなどがさかんです。  中井町  大磯丘陵の北西部に位置し,北は丹沢山地,西には富士山を望めます。南には相模湾が広がり,温暖な気候を利用してみかんやオリーブなどの作物がつくられています。震生湖や厳島湿性公園では自然が楽しめ,中井中央公園ではスポーツができるしせつもじゅう実しています。また,東名高速道路のインターチェンジがあり,近くの工業団地には,最先端のぎじゅつ開発にふれることができる研究しせつや企業があります。  大井町  西部には足柄平野が広がり,稲作を中心にさまざまな野菜や果物がつくられています。東部の丘陵地でも農業がさかんで,フェイジョアといった特産品のさいばいもされています。  また,県と町と企業が協力し「未病」(健康と病気の間の状態)がテーマのしせつ「BIOTOPIA(ビオトピア)」もでき,多くの人が利用しています。東名高速道路のインターチェンジから続く国道には,大型スーパーなどが並び,町内最大の公園「大井中央公園」や新たな住宅地も整備され,発展を続けています。  松田町  東名高速道路のインターチェンジ,御殿場線や小田急線の駅,県立病院があり,足柄上郡の交通と医りょうの中心地となっています。  また,松田山の観光みかん園や西平畑公園,寄地区を流れる中津川や寄ロウバイまつりは多くの観光客でにぎわっています。  山北町  県の北西部に位置し,足柄茶の産地としてお茶のさいばいや生産がさかんです。町の北部は丹沢大山国定公園に指定されています。春には山北駅周辺での桜まつり,夏は丹沢湖でのカヌー・SUPマラソン,秋には紅葉の丹沢湖マラソン大会など一年を通して楽しむことができます。  開成町 足柄平野の中心にあり,町の花であるあじさいや水田に囲まれた風景が広がっています。県内で面積が一番小さい町ですが,住宅整備が進み人口がふえ続け,商業も発展しています。良質な水を利用した大小さまざまな工場があり,特産品の開成弥一芋やはるみ(米)の生産にも力を入れています。初夏に行われる開成町あじさいまつりや秋の開成町阿波おどりには,県内外からたくさんの人がおとずれます。  箱根町  約40万年以上におよぶ箱根火山の活動により,芦ノ湖などの雄大な景観を造り出し,豊富なわき水をたくわえ,温泉をもたらしました。古くから街道が通ったことで,元箱根石仏群や関所,箱根旧街道など歴史的な遺産もたくさんあり,多くの観光客がおとずれます。また,ゆたかな温泉があることでも知られ,伝統的工芸品の寄木細工も有名です。  真鶴町  箱根火山の南東にあり,相模湾に真鶴半島がつき出た形になっています。漁業や石材業がさかんで,北部でとれる本小松石は全国的にも有名です。真鶴半島は県立自然公園に指定されており,国指定重要無形民俗文化財である貴船まつりは多くの人でにぎわいます。源頼朝が安房国(今の千葉県)に向けて船出をした地としても知られています。  湯河原町  神奈川県の最も南西にある町です。海・山・川・温泉という自然環境にめぐまれ,海を望む丘の上では,みかんづくりがさかんです。湯河原梅林,さつきの郷,あじさいの郷,もみじの郷があり,一年中,観光客がおとずれます。  3 日本の中の神奈川県  神奈川県は,日本のほぼ中ほどにあり,関東地方の南西部に位置しています。県の北には東京都があり,西どなりには山梨県と静岡県があります。そして,東は東京湾,南は相模湾に面しています。  神奈川県の大きさは,東西約78km,南北約60kmで,面積は2,416.54kuと全国で5番目に小さい県です。一番大きい北海道は,東西約500km,南北約420km,面積は83,422.27kuですから,神奈川県の面積は約35分の1になります〔2025年(令和7年)〕。  日本の首都である東京ととなりあっていて,人々は仕事やくらしの上で東京と深いつながりをもっています。 [面積が小さい順ランキング](2025年) (全国都道府県市区町村別面積調(参考値を使用)) ※小数点以下切捨て  1位 香川県   1,876ku  2位 大阪府   1,905ku  3位 東京都   2,199ku  4位 沖縄県   2,282ku 5位 神奈川県  2,416ku